大庫裏の内部、立ち上がる水蒸気にも耐えるように壁、天井とも漆喰仕上げ。

それに天井は結露が落ちてこないように滑らかな曲線となっており壁側に向かって下がって行っている。

ナイスな心遣い!

玄関を入ると土間がありその先に一段高い広縁

上層の軒組みはちょっと変わっているなあと思っていたらこれは禅宗建築の純粋な形式だそうです。

宗派によっても建築様式が違うって初めて知りました。

山門を抜けると正面に350年ほど前に建立された総欅造りの仏殿(国宝)がで~んと構えている。

国宝の山門、250年ほど前火災で一度焼失その70年後ぐらいに再建。

山門には大概金剛力士像(仁王様)が安置されており何処へ行っても法堂よりこっちに興味を引かれる。

残念ながら修復中で仮足場に囲まれて見えませんでした。

3/26 百寺巡礼その21国宝瑞龍寺(石川県高岡市)

廊下に面していくつかの部屋があり真ん中は仏様が鎮座、その隣には書院造のような和室があった。

一般的には堂内撮影禁止なんですがここは仏様には向けないでください、あとはご自由にどうぞでした。

奥の部屋でお抹茶も頂いてほんとゆっくり出来ました。

広い空間に一人たたずんでいると時がどんどん遡っていくような感覚に陥る。

この感覚が好きで混雑を避けるために観光シーズンを外した時に訪れる。

天井は高いし左側の曲がった梁はこれも禅宗建築独特だそうで蝦虹梁(えびこうりょう)と言うそうです。

釈迦如来様を拝んでから仏殿を回り込むと総檜造りの法堂(国宝)に出る。

よく見ると總持寺祖院の仁王様とそっくり。

それもそのはず瑞龍寺をつくった棟梁が總持寺も手掛けているそうなので同じ仏師に注文したんでしょうね、こっちが本家だ。

総門・山門・仏殿・法堂を一直線に配列し左右に僧堂と大庫裏を置き四周を回廊で結んだ構造。

曹洞宗高岡瑞龍寺は加賀藩二代目藩主前田利長公の菩提をとむらうため三代藩主利家公が建立。

江戸時代初期の禅宗寺院建築として高く評価されており平成9年に国宝指定された。

総門前にて、總持寺祖院より更に城郭と思わせるようながっしりした門でした。

大名の墓としては日本一の高さ11.9mの石塔

瑞龍寺から東に900m八丁道の先に加賀藩二代目藩主前田利長の墓所がある。

回廊の途中禅堂の前から見た仏殿と法堂。

回廊の中はこんなん、雪国それも北陸の冬は毎日ぐらいぐずついた天気なので必要ですね。

足場の中を通過するとき見えないだろうと思っていた仁王様にお目にかかれた。

ここの仁王様もちょっと優しい顔をしてみえる、ただこの金網はほんとに邪魔だねぇ。

歩いていると汗が滲んでくるような青空、ソフトが一段と美味しかった。